【昔と今】神戸あれこれ(1/3)

 物心がついたのが昭和10年頃の「神戸市灘区」。いろいろ出入りがありましたが、大学1年生の昭和22年まで「灘区の水道筋」界隈に育ちました。私にとってはこの地域が「故郷(ふるさと)」です。最近ネットいろいろ神戸の歴史を調べていたら、忘れてしまっていた懐かしい「地名」がチラホラ。ちょっと書いておきたくなりました。

●神戸(こうべ):大同元年(806年)「生田神社(いくたじんじゃ)」の経済を支える封戸(ふこ)=神戸(かんべ)44戸を設けたとあり、この「かんべ」が現在の「こうべ」となったと云われる。。明治維新の頃は西国街道沿いの寒村だったとか。「開港」とともに海岸沿いに居留地ができ発展した。神戸村→神戸町→神戸区→神戸市。

●生田神社(いくたじんじゃ):神功皇后(じんぐうこうごう)元年(西暦201年)三韓外征の帰途、今の神戸港にて船が進まなくなったために神占を行ったところ、稚日女尊(わかひるめのみこと)が現れ、「私は活田長峡国(いくたのながさのくに)に居りたい」と申されたので、海上五十狭茅(うながみのいさち)という者を神主として、初め砂山(布引の山)の麓に祀られた。後山崩れがあり、現在の地に遷された。「稚日女尊」は「稚く瑞々しい日の女神」を意味し、天照大神の幼名とも妹とも和魂であるともいわれている。背後には森があり「生田の森」と云います。これはもっと広く六甲山系の森を指すこともあります。
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●生田裔神八社(いくたえいじんはっしゃ):生田神社を囲むように8つの神社があります。日本書紀で天照大神と素戔嗚尊の誓ひ(うけひ)から生まれた三女神・五男神を祭るのが「八社」のゆえんのようです。かつて勢力を増した生田神社が地元の8つの鎮守に名を付けたとの説も。正式な「末社」ではありません。神戸市バスでは「市バスに乗って八社巡りに出かけよう!!」といったキャンペーンがあります。

 注)●三女神:★田心姫(たきりひめ)(一宮神社)★湍津姫(たぎつひめ)(三宮神社)★市杵嶋姫(いちきしまひめ)(四宮神社)●五男神:★天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)(二宮神社)★天穂日命(あめのほひのみこと)(五宮神社)★天津彦根命(あまつひこねのみこと)(六宮神社)★活津彦根命(いくつひこねのみこと)★熊野櫲樟日命(くまのくすびのみこと)(八宮神社)。七宮神社の祭神は「大己貴命(おおなむちのみこと)」で「活津彦根命」は何処にも祀られていない。
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●三ノ宮(さんのみや):JRの駅名です。近くに三宮神社があったので「駅名」にしたようですが、その後昭和8年阪神電鉄、昭和11年阪急電鉄の駅ができ、繁華街になりました。私は昭和2年、近くの御幸通で生まれましたので「三ノ宮」は親しいところです。まず駅名「三ノ宮」を知り、ついで「三宮神社」も知りました、二宮神社近くの二宮町にも住んだことがありますが、何となく「摂津一宮」「二宮」「三宮」のように思って過ごしてきました。今回神戸市の沿革を調べる過程で、「生田裔神八社」の中の「三宮」ということを知り。今更ながら「不勉強」を自覚しました。チコちゃんに「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱られそうです。因みに「摂津一宮」は大阪にある「住吉大社」。

●兵庫(ひょうご):今は「県名」ですが、もともとは「兵庫津(ひょうごのつ)」という港町でした。「兵庫」の語源は。大化の改新後、須磨の関を守るために関門に朝廷の「武器庫=兵庫(つわものぐら)」設けられたとの説があります。奈良時代には大輪田泊(おおわだのとまり)と呼ばれ,12世紀中ごろには平清盛による大規模な修築が行われ、鎌倉時代に入ると「兵庫津」と名がかわり、幕末の開港まで海上交通の要衝として繁栄しました。

●長田神社(ながたじんじゃ):生田神社・湊川神社とともに神戸を代表する神社のひとつ。私の工業学校時代(兵庫県立工業学校・旧制中等学校)が長田神社に近かった。ここも「生田神社」同様「官幣中社」であり、古い神社です。神戸人は「生田さん」「長田さん」という呼び名で親しんでいます。マッタク生田同様の起源説話があります。神功皇后摂政元年(201年)2月、神功皇后が三韓征服後、新羅から難波に帰還する途中、武庫の水門(現在の駒ケ林あたりといわれる)で船が進まなくなったので占ったところ、事代主神(ことしろぬしのかみ)より「吾を長田国に祀れ」と神託を受け、創祀されたという。(日本書紀)
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●湊川神社(みなとがわじんじゃ):忠臣「楠木正成(くすのきまさしげ)」を祀った神社で、1872年(明治5年)の5月25日に創建された。国家に功績のあった人物を祀る神社の社格とされた「別格官幣社」。「楠公さん」の愛称で親しまれ、毎年5月25日は「大楠公祭」。元禄5年(1692年)「水戸黄門」で有名な水戸光圀が建立した「嗚呼忠臣楠子之墓」と記した石碑のあるところに創建されました。新しい神社です。三ノ宮から西へ元町商店街を抜けて少し行ったところにあります。楠木正成(大楠公)は、後醍醐天皇の「建武の中興」の立役者で、延元元年(1336年)5月25日、湊川の地で足利尊氏と戦い殉節しました(湊川の戦い)。神社前に神戸名物「瓦せんべい」(厳選した卵や蜂蜜、上質な小麦粉を使い、一枚一枚丁寧に焼き上げた、パリッとした歯触りの風味の良い卵煎餅)の「菊水総本店」があります。

●菊水総本店:(ホームページから)菊水140余年の歴史。
神戸港開港とともに新しい時代と文化が花開いた明治元年(西暦1868年)。現在の湊川神社正門前に「お茶飲処、お饅頭屋」として創業しました。

初代店主吉助と湊川神社との縁は深く、楠木正成を祭神として祀る湊川神社社殿竣工の際には、正成の功績を後世まで伝えたいと考え、社殿建立の際に瓦を寄進する習わしにちなんで、瓦型のせんべいを作り、正成の勇姿をそこへ焼き入れた「瓦せんべい」を創り出しました。挿絵は「菊水の花紋」と「桜井の訣別」が焼印されています。
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その功績が称えられ、有栖川熾仁親王より「菊水」の姓を賜りました。以来140余年「歳時の味を楽しむ」を胸に、伝統・祭事・時代、そして神戸の
文化を感じ取りながら、多くのお客様においしさと感動を提供できるよう心を尽くしています。

 注)他に「元祖瓦せんべい・亀井堂総本店」というのが元町6丁目にあります。

●菊水の紋章:楠木正成の家紋です。後醍醐天皇は楠木正成の功績に対して皇族の紋である十六弁菊花紋(菊の御紋)の使用を許可されました。しかし、正成公はあまりに恐れ多いことなので半分を水の流れに隠すようにされました。ここで菊水の紋ができたといわれています。
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●神戸駅と兵庫県里程元標:1874年(明治7年)日本で2番目の鉄道が大阪~神戸間に開通した時、湊川神社のすぐ南に「神戸駅」が設けられました。「西国街道」が鉄道で分断されたため跨線橋「相生橋」が作られました。この時跨線橋の袂には「兵庫県里程元標」という木柱が設置されました。現在は、元町商店街の西端の広場に移され「石柱」で建っています。
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 「日本国道路元標」は「日本橋」の橋の上だそうです。
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 1942年(昭和17年)頃「大東亜戦争(太平洋戦争)」も始まって、私は県工の3年生でしたが、体力向上のため、通学時、最寄りの「兵庫駅」でなくひとつ手前の「神戸駅」から約2キロ歩かされました。自宅→(省線)灘駅……神戸駅→湊川神社前→新開地・聚楽館前→大開通りの校舎。合計片道3キロ。

●県工校歌(当時)歌詞:作詞 竹島又二郎   作曲 楠英音三郎

1. 千古にかほる楠の   けだかきかげを仰ぎ見て
   御代の恵の露しげき   学びの高嶺やすらかに
   登りゆく身ぞ幸多き   登りゆく身ぞ幸多き

2. 万國競ふ工業の   進歩のちまたさきがけて
   心に計画り手に巧み   造化の工を奮ふなる
   我等の責任の大なるよ   我等の責任の大なるよ

3. 微細をうがつ学問の   智識の秘鑰手に持ちて
   自然を制し世を稗捕け   國の榮えの基立つる
   我等の業務の快なるよ   我等の業務の快なるよ

 私のクラス「機械科39回生」の「クラス会」は「古楠会」と名付けています。

●旧「みなと音頭」歌詞:作詞 岸本梅治 補作 野口雨情 作曲 宮本啓一 唄 幾松

1.神戸みなとは 街から街へ ヨイヤサ
  みなと祭りの みなと祭りの 灯がつづく
  みなと祭りの 灯がつづく
  みなと祭りの ヨイヨイ ヨイヨイ
         灯がつづく

2.揚がる花火も あの行列も ヨイヤサ
  みなと祭りの みなと祭りの 花と見る
  みなと祭りの 花と見る
  みなと祭りの ヨイヨイ ヨイヨイ
         花と見る

3.誰も止めぬに 出船が止まる ヨイヤサ
  みなと祭りが みなと祭りが 止めるやら
  みなと祭りが 止めるやら
  みなと祭りが ヨイヨイ ヨイヨイ
         止めるやら

4.護れ神戸を 楠公様よ ヨイヤサ
  みなと祭りが みなと祭りが 続く様に
  みなと祭りが 続く様に
  みなと祭りが ヨイヨイ ヨイヨイ
         続く様に

 注)戦前の「みなとまつりの歌」。このような「古い歌曲」の歌詞が載った「ホームページ」がドンドン閉鎖され、検索できなくなる傾向がありますので、敢えて此処に転載しました。

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