【昔と今】日本の地域(6/8)旧国名の考察(3/3)山陰道・山陽道・南海道・西海道・北海道

●山陰道:本州日本海側の西部の行政区分。
◎丹波国 たんば(丹州):京都府中部、兵庫県北東部、大阪府北部。
 「丹波篠山」。「丹波栗」。「丹波の黒豆」。
◎丹後国 たんご(丹州):京都府北部。
 713年に丹波国より分立。
 「丹後」があって「丹前国」はない。「同等分国」でなく「母国から一部を割いて分割された」形なので、残りは「丹波」のままとなった。
 「褞袍(どてら)」の「丹前」は、堀丹後守(堀直寄)の下屋敷の前にあった「丹前風呂」の湯女だった「遊女・勝山」の衣装に由来する。
丹前.jpg

 「丹後半島」。日本三景の一「天の橋立」。「宮津節」:二度と行こまい丹後の宮津 縞の財布が空になる 丹後の宮津でピンと出した。
 「京都丹後鉄道」。
◎但馬国 たじま(但州):兵庫県北部。
 「但馬牛」。
◎因幡国 いなば(因州):鳥取県東部。
 「因幡の白兎」。
◎伯耆国 ほうき(伯州):鳥取県中部・西部。
 「伯耆大山(だいせん)」。
◎出雲国 いずも(雲州):島根県東部。
 ヤマト王権成立前の大国。国譲り伝説。素戔嗚尊:八岐大蛇(やまたのおろち)。大国主命(大国主大神)。
 「出雲大社」。「雲太、和二、京三」:建物の高さを競い、出雲大社、大和東大寺、京・大極殿の順とする説。
 「出雲国造(いずものくにのみやつこ、いずもこくそう)」。「出雲そば」。
◎石見国 いわみ(石州):島根県西部(石見地方)、
 「石見銀山」。「石見銀山ねずみ捕り」:亜ヒ酸を主成分とする殺鼠剤。→「猫いらず」。現在は使われていない。
 「石州瓦」:三州瓦、淡路瓦と並ぶ日本三大瓦の一つ。
◎隠岐国 おき(隠州):島根県隠岐郡(隠岐諸島)。
 配流地:後鳥羽上皇、後醍醐天皇。
西日本.jpg

●山陽道:本州西部の瀬戸内海側の行政区分。
◎播磨国 はりま(播州):兵庫県南西部。
 私の父方の祖先は「播州」だったようです。現在の兵庫県小野市近辺。
 「播州・赤穂浪士」。「播州・姫路城」。「播州素麺(そーめん)」:揖保乃糸(いぼのいと)。「播州三木打刃物」。
◎美作国 みまさか(作州):岡山県東北部。
 713年に備前国より分立。
 「作州浪人・宮本武蔵」。
◎備前国 びぜん(備州):岡山県東南部、香川県小豆郡・直島諸島、兵庫県赤穂市の一部(福浦)。
 「備前焼」 :土に近い色合いの質朴ながら味わいのある作風が特徴。「備前長船」:名刀。
◎備中国 びっちゅう(備州):岡山県の西部。
 「備長炭(びんちょうたん)」:紀州田辺の備中屋長左衛門が、ウバメガシを材料に作り販売を始めたことからその名が付いた。紀州備長炭、土佐備長炭、日向備長炭などがあり、備中国とは関係ない。
紀州備長炭.jpg

◎備後国 びんご(備州):広島県東半分。
 「備後表(びんごおもて)」:備後地方で栽培の藺草(いぐさ)を原料にした上質な畳表。
◎安芸国 あき(芸州):広島県西部。
 「安芸の宮島」(厳島神社):日本三景の一つ。
◎周防国 すおう(防州、周州):山口県東南半分。
 「周防灘」。
◎長門国 ながと(長州):山口県西半分。
 「長州征伐」。「薩長同盟」。「戦艦長門」。

●南海道(なんかいどう):紀伊半島、淡路島、四国ならびにこれらの周辺諸島の行政区分。
◎紀伊国 きい(紀州):和歌山県、三重県南部。
 「南紀」とも呼ばれる。
 「紀州大納言」:徳川御三家の一つ。徳川吉宗。
 「紀伊国屋文左衛門」。「紀州ミカン」。「熊野信仰」:「伊勢へ七度、熊野へ三度」。
◎淡路国 あわじ(淡州):兵庫県淡路島・沼島。
 「淡路のたまねぎ」。
◎阿波国 あわ(阿州):徳島県。
 「阿波踊り」。「阿波・鳴門の渦潮」。「傾城阿波鳴門」:人形浄瑠璃、巡礼おつるのせりふ「ととさまの名は、阿波の十郎べえ。かかさまの名は、お弓ともうします~」。
◎讃岐国 さぬき(讃州):
 「讃岐うどん」。「讃岐三白」:「塩・砂糖・綿」「塩・砂糖・米」の二説がある。
◎伊予国 いよ(予州):愛媛県。
 「伊予ミカン」。
◎土佐国 とさ(土州):高知県。
 「土佐日記」:紀貫之。
 「よさこい節」:土佐の高知の はりまや橋で 坊さんかんざし 買うを見た よさこい よさこい
 「阪本竜馬」。「山内一豊の妻」。
西日本.jpg

●西海道(さいかいどう):九州とその周辺の島々の行政区分。
◎筑前国 ちくぜん(筑州):福岡県西部。
 筑紫国(つくしのくに)の分割により成立。「大宰府」のあったところ。
 「筑前琵琶」:盲僧琵琶の系譜をひく語りもの音楽の一ジャンル。
 「羽柴筑前守」:後の豊臣秀吉。
◎筑後国 ちくご(筑州):福岡県南部。
◎豊前国 ぶぜん(豊州):福岡県東部、大分県北部。
 7世紀末に、豊国(とよのくに、とよくに)を分割して成立。
 「宇佐神宮」。
◎豊後国 ぶんご(豊州):大分県大部分(宇佐市・中津市除く)。
◎肥前国 ひぜん(肥州):佐賀県、長崎県(対馬市・壱岐市除く)。
 火国(ひのくに)後の肥国(ひのくに)の分割によって7世紀末までに成立。
◎肥後国 ひご(肥州):熊本県。
 「肥後熊本・加藤清正」。
 「肥後守(ひごのかみ)」:戦前から使われている簡易折りたたみ式刃物(ナイフ)。兵庫県三木市・永尾駒製作所製造の登録商標ですが、類似品もこのように呼称されています。
肥後守.jpg

◎日向国 ひゅうが(日州、向州):宮崎県。
 「日向神話・高千穂峰」:天孫降臨。「神武東征」:日向より出立。
◎大隅国 おおすみ(隅州) :鹿児島県東部・奄美群島。
 713年に日向国より分立。
 令制国が成立する以前は襲国(そのくに)とも呼ばれ、熊襲の本拠地であった。
◎薩摩国 さつま(薩州) :鹿児島県西部。
 702年に日向国より分立。
 「薩摩藩」:島津氏。「サツマイモ」。
◎壱岐国 いき(壱州):長崎県壱岐市(壱岐島)。
 古代は「壱岐嶋」。
◎対馬国 つしま(対州) :長崎県対馬市(対馬島)。
 古代は「対馬嶋」または「対馬国」。
 「対馬府中藩主・宗家」。

●北海道:戊辰戦争(箱館戦争)終結直後の1869年以降の呼称。
 「五畿七道」の「令制国」には入っていない。以降「五畿八道」となる。
 古代には渡嶋(わたりのしま)、近代に至るまで蝦夷地(えぞち)もしくは北州、十州島などと呼んでいた。
 「蝦夷国(えぞのくに)」は俗称であり、令制国としては存在しない。
 道内には、1869年、下記の国が建てられたが、行政区分として機能することなく、1886年(明治19年)には道内全域を管轄する北海道庁が置かれた。
 「渡島国 おしま(渡州)」「後志国 しりべし(後州)」「胆振国 いぶり(胆州) 」「石狩国 いしかり(石州)」「天塩国 てしお(天州)」「北見国 きたみ(北州)」「日高国 ひだか(日州、高州)」「十勝国 とかち(十州)」「釧路国 くしろ(釧州)」「根室国 ねむろ(根州)」「千島国 ちしま(千州)」。
北海道のコピー.jpg

 現在は14の「支庁」が設けられ、その管轄を示しておきます。
北海道支庁.jpg

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 「旧国名」は「市町村名」や「ブランド商品」「企業名」「催事・祭り」など「地方再生・街おこし」にも活用・見直しされているようです。最近の話題では「篠山市」が「丹波篠山市」に変更された。
 今回の「考察」で「丹前」や「備長炭」などの「語源」が判明したのも収穫でした。

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