【写仏】四天王(東大寺戒壇院)

 「写仏」の名を借りての「仏像探求」が続きます。

 「四天王」は六欲天の第1天、四大王衆天(四王天)の主。須弥山頂上の忉利天(とうりてん)に住む帝釈天に仕え、「八部鬼衆」を所属支配し、その中腹で共に仏法を守護する。

持国天 - 東勝身洲(とうしょうしんしゅう)を守護する。乾闥婆、毘舎遮を眷属とする。
増長天 - 南贍部洲(なんせんぶしゅう)を守護する。鳩槃荼、薜茘多を眷属とする。
広目天 - 西牛貨洲(さいごけしゅう)を守護する。龍神、富単那を眷属とする。
多聞天 - 北倶盧洲(ほっくるしゅう)を守護する。毘沙門天とも呼ぶ。原語の意訳が多聞天、音訳が毘沙門天。夜叉、羅刹を眷属とする。 

 注)「八部鬼衆」(乾闥婆、毘舎遮……)のことは別に調べて見ます。

 『日本書紀』によれば仏教をめぐっておこされた蘇我馬子と物部守屋との戦いに参戦した聖徳太子は、四天王に祈願して勝利を得たことに感謝して摂津国玉造(大阪市天王寺区)に四天王寺(四天王大護国寺)を建立したとされる。

 「四天王像」としては、東大寺の戒壇院のものが有名である。甲冑を着けて武器を持ち、邪鬼を踏みつける姿をとっています。

 写仏原本は「えんぴつでなぞれば心が安らぐやさしい写仏 」主婦の友社 (編集)Kindle版を使わせていただきました。

 ●持国天(じごくてん)
地国天.jpg

 国を支える者として、悪を下し国家を平和に安泰にさせる力があります。目を見開いて、目の前の敵に怒りを露わにした表情で、悪魔を払う力の象徴である宝剣を持っています。

 ●増長天(ぞうちょうてん)
増長天.jpg

 「恵みを増大させる者」を意味しています。五穀豊穣を司り、その超人的な成長力で、仏教を守護します。この像も目を見開いて、目の前の敵に怒りを露わにした表情で、「三叉戟(さんさげき)」を持っています。

 ●広目天(こうもくてん)
広目天.jpg

 「特殊な力の目を持つ者」を意味しています。千里眼のような目で、この世を観察し、仏の教えとそれを信じる者を護ります。仏教の教えに従わない者や外敵を捕らえ、人びとの煩悩を取り押さえ、正しい教えへと導くとされています。眉をひそめ遠くを見るような、たしなめるような表情で、筆を持ち巻物に何かを書き留めている姿です。

 ●多聞天(たもんてん):単独では「毘沙門天(びしゃもんてん)」
多聞天.jpg

 「あまねく聞く者」を意味しています。釈迦の説法をよく聞く者の意味もあるようです。財宝の神、疫病を払う無病息災の神、そして戦いの神とされてきました。宝塔を捧げ持ち反対の手で「宝棒(仏敵を打ち据える護法の棍棒)」を持っています。

 四天王の足元で踏みつけられているのは「邪鬼(じゃき)」で、古代インドの闇の神「夜叉神」に仕え、闇夜を飛び回って、いろんな厄介ごとをまき散らしていたのが「邪鬼」達です。今では「四天王」に調伏され、仏教を犯す者の象徴となっています。

 注)「天邪鬼(あまのじゃく)」とこの「邪鬼」は違うようです。「他者(多数派)の思想・言動に逆らうような言動をする"ひねくれ者"、"つむじ曲がり"」を指して、「あまのじゃく(な人)」と云いますが、これは日本古来の「神話」に由来する別物らしいです。

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