【雑感】新暦と旧暦のずれ(追加訂正版)

 7月7日の「七夕(たなばた)」、7月15日の「お盆」。地方や関西では「月遅れ」で8月7日、8月15日にずらして行われることが多いです。 これは元々「旧暦」での行事だったので、その「季節感」を重んじてのことのようです。現在、日本では「旧暦」で行うことはほとんど無く、「新暦」か「月遅れ」のようです。(例)5月5日端午の節句→新暦5月5日こどもの日。

 中国では、「旧暦」が生きていて、以下の3っの行事が「法定祝日」になっています。

●「春節」旧暦の大晦日から旧暦1月2日まで
●「端午節」旧暦の5月5日
●「中秋節」旧暦の8月15日

 何故旧暦が1ヶ月ほどずれているんでしょう。このあたりを少し掘り下げて調べて見ました。

 中国で始まった暦法の「太陰暦」は「月の満ち欠け、朔(新月)から晦日までが暦の1ヶ月」で、太陽周期の一年に合わせるため「19年に7回の閏月」を挿入したのが「太陰太陽暦」で、いろいろ小さな変更はありますが、日本でも明治初年まで使われていたのがこれで、「新暦」にたいして「旧暦」と呼ばれているものです。

 「二十四節気」というのがあって、これも中国で古くから用いられている「太陽運行による季節区分」です。このうち「冬至」「立春」「春分」「立夏」「夏至」「立秋」「秋分」「立冬」はよく知られていますが、表で示すと次のようです。
二十四節気.jpg
 
 「太陰太陽暦」は「二十四節気」の【「雨水」の直近の朔日(新月の日)を1月1日とする】よう、決められていました(「閏月」を入れて調整)。(以下追記訂正)しかし日本の最後の「旧暦・天保暦」では【「春分」を含む月を二月にする】と変更されました。いずれにしても「立春」前後が「新年」になるように配慮されているのです。中国やベトナムの現行の「太陰太陽暦」も定義が若干違うようです。

 旧暦の「1月1日」は●2016年:2月8日●2017年:1月28日●2018年:2月16日●2019年:2月5日●2020年:1月25日●2021年:2月12日●2022年:2月1日●2023年:1月22日●2024年:2月10日……となっており、「雨水(2月19日頃)」は必ず旧暦1月に含まれますが、「立春(2月4日頃)」は含まれたり含まれなかったりします。

 今世界で広く使われている「太陽暦」は「グレゴリオ暦」といわれるモノですが(この一つ前が「ユリウス暦」)、ヨーロッパではもともとは「春分」のある3月が年の初めでした。月の英語名、9月のSeptember、10月のOctober、11月のNovember、12月のDecemberはそれぞれラテン語の7-Ⅶ septem セプテム、8-Ⅷ octō オクト、9-Ⅸ novem ノウェム、10-Ⅹ decem デケムから来ているのです。

 しかし、ローマ時代に「冬至(日照時間が一番短い)に神が死に、その後復活する」という宗教上の要請で「冬至」を含む月が年末で、新しい神を迎え入れる翌月を「新年」とするよう2ヶ月(JanuaryとFebruary)前倒しして、新年をずらしたとのことです。

 つまり「新暦」(グレゴリオ暦)は「冬至」が年末、「旧暦」(太陰太陽暦)は「立春」前後が新年、という事で、約1ヶ月の差が出来たということです。

 年賀状に、「迎春」などと書きますが「新暦」では、この後「小寒」「大寒」が来るので、春はまだまだです。

 陰陽道(厄年)、四柱推命(干支:甲子……、)、九星(一白水星……)などは、立春が年の変わり目になっています。因みに「節分」は「立春」の前日です。実は「土用」と同じで、各季節の、立夏、立秋、立冬の前日も「節分」なのですが……「春」が代表格です。

この記事へのコメント

とりゅふ
2019年07月14日 16:16
とても為になりました。
東京は今お盆中です。昨日お迎えのおがらを焚いてご先祖さまをお迎えしました。子供の頃からずーっと見て来て、自分でするようになって28回目です。13日から16日までは家で故人の好きだった食べ物でおもてなしをします。
この行事はマンション生活ではとても難しい状況です。でも続けていきたいと思っています。
ろまねこ
2019年07月14日 17:14
とりゅふさん、
 今でも、家でお盆の行事を続けていらっしゃるなんて、素晴らしい事ですね。私のうちでは、母が生きていた頃の、戦前の遠い思い出です。それにしても、関西は「8月15日」なのでピンときません。今日この頃は「海水浴」これも今は「思い出」のみ。どうぞ「日本の情景」続けてください。
ろまねこ
2019年07月14日 19:35
チョット訂正:
本文には【「雨水」の直近の朔日(新月の日)を1月1日とするよう、決められています(「閏月」を入れて調整)】と書きましたが、一番新しい「天保暦」では【「春分」を含む月を「二月」とする】という定義になっているようです。【「立春」前後が「新年」になるように配慮されている】ことにはかわりがありませんが……暦は複雑で難しいです。

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